アコースティックなライブハウスですとドラムNGなパターンが多いです。というか、ほとんどダメですね。
そういった場合はカホンで参加しますが、できればドラムセットのように叩きたい時もあります。
そんな動機もあり、以前カホンを使った簡易ドラムセットを作ったのでその工程を紹介します。
カホンバスドラ
簡易ドラムセットの中心、カホンをバスドラ代わりに使用します。バスドラですのでフットペダルが必要です。
まずはカホン用のフットペダルを試してみようと楽器屋へ。
カホン用のフットペダルはワイヤー式が主流です。
試奏しましたがワイヤー方式のカホン用ペダルは使い辛い。踏み込みはいいんだけどペダルの戻りが鈍すぎる。これでは細かい動きができない。さらにワイヤーも切れやすいとのこと。
で、別の楽器屋に行ったところ激安のツインペダルを発見。その瞬間どこからともなく声が聞こえました。
汝改造なさい。
そうか!改造って発想はなかった!と、さっそくツインペダル購入!
というわけで、みんな大好きな魔改造です。
ツインペダルの改造
購入したのはTAMAのアイアンコブラ。
このアイアンコブラが登場した当時はメタルドラマー御用達のペダルでしたね。
ツインペダルをカホン用にするのであれば、こういう向きにする必要があります。
ここからシャフトやらカムやら様々な部分を改造していかなければなりません。
まず、通常のツインペダルだと左足で踏む方を右足用にします。
ということは、ツインペダルを連結するシャフトを右から左に付け替える必要があります。
この右に付いてる連結部分(赤丸)を左側に持っていきます。
さらに、ペダルを踏み込んだ時にビーターが手前に動くようにチェーンを取り付けないといけません。
作業としてはカムを外してシャフトを抜くわけですが、この作業が1番大変でした。カムを止めてるイモネジが全然外れないので、もう壊れてもいい覚悟でハンマーで思いっきり叩きましたし(笑)。
シャフトを抜き左右逆にして付けます。カムの方向と位置も調整しながら付けて、チェーンも逆向きに付けて右足用のペダルは完成。ここだけで2時間くらいかかりました・・・。
これでペダルを踏み込むとシャフトが手前に動くように反転しました。
続いてビーターを付ける方のペダルの改造です。
これは簡単。プレートを含めた不要なパーツを全て取り外すだけ。
こちらのペダルをカホンに接続することになるので、向きは通常と逆になります。なので、外すスプリングを間違えないように注意が必要です。
あと、赤丸のカムを外したかったんですが、これだけはどうやっても外れないので諦めました。演奏に支障はないです。
カホンペダルアダプター『KK-F1』
そうそう、カホンにペダルをセットする上で最も重要になるのがK.M.Kのカホンペダルアダプター『KK-F1』。
このKK-F1を見てツインペダルの改造に踏み切ったわけです。
これがないとペダルをカホンに固定できません。
ペダル完成
KK-F1と接続できればペダルは完成です。
正直かなりの完成度ではないでしょうか。これは商品にもなるのでは?と自画自賛してます。
ツインペダル改造で1番のメリットは、ワイヤーが切れるようなトラブルとは無縁です。安定性は最強です。
ライブ中にワイヤーが切れることを考えると・・・恐ろしい。
カホン用ビーター作成
カホンドラムで重要なのがビーター。
通常のドラム用ビーターを使えば一瞬で打面を破壊します(笑)。
カホン用のビーターも売ってますが正直高いです。
なので、これも自分で作ればよろし。ドラマーなら余ったビーターなんて山ほどあるでしょうからそいつを改造すればいいいのです。
僕がチョイスしたのはドンキに売っていた100円のボール。サッカー・野球・テニス。これ実は固さが違うのです。
1番柔らかい野球を選択。ツーシームでセットしたので速球です(ほんとはよく知りません)。
余ってたパーツを使いましたので実質100円で完成。これが改造の醍醐味。
カホンドラムセット完成
完成したのでカホンにセットします。
しかしこのビーターはシュールだ(笑)。
これで手と足を使った演奏ができます。演奏の幅が広がりましたし、ドラム的なアプローチが簡単になりました。
さらにハイハットと以前購入した10インチのスネアを組み合わせると、カホンドラムセットの完成です。
<追記>
自作ビーターは・・・
残念ながら、自作の野球硬式ボールのビーター(スポンジですけど)は、ライブ1回でご臨終。スポンジが衝撃に耐えられず裂けてしまいました。
次にテニスボールスポンジでビーターを作り接着剤で補強しましたが、これも1回のライブで亀裂が入ってしまいました・・・。
仕方がないので、カホン用のビーターは市販のものを購入することにしました。
MEINL CPB3
MEINLのカホン用ビーターCPB3を購入。
プラスチックのブラシビーター。ブラシに付いてる輪ゴムで固さを調整できます。
これはいいですね。低音も程々で少人数での楽器編成や狭めのライブハウスで活躍してくれそうです。
MEINL CPB2
ふらっと寄った楽器屋で発見したカホン用ビーターMEINL CPB2。気になったので購入してみました。
このCPB2は素材がスポンジ。ジングルも付いてますがネジで調節可能。オフにすることもできます。
早速セットに装着して叩いてみました。
打面が大きいこともあり、かなりの音量が出ます。アタック音も想像以上にありました。
元々僕のカホンは低音が出るので、このビーターを使うととんでもなく低音が出ます。なので、曲によって購入したブラシ型のビーターCPB3と使い分けるといいですね。
バスドラとして使うのにジングルは不要かと思いますが、曲によっては鳴らすと面白いと思います。
それにしても最近のMEINLは面白いですね。特にカホンの小物が充実しています。マニアックなパーカッション機材をたくさん発売しています。見てるだけでも楽しいです。
LP LP1445
D-Brothersのパーカッショニスト前田君にオススメしてもらったLPのカホン用スローンLP1445も購入。
このスローン、中にベアリング的なものが入ってるので回転するんですよ。
カホンに直接長時間座ってると結構辛いので、これがクッションとなってくれて痛くないです。
感想
ドラムセットとほぼ同じように使えますのでミュージシャンからは評判がいいです。ライブのオファー時にこのセットでと指定もあります。
そして、ライブで使うと観てる方も興味を持たれます。特にドラマーさんからは作り方や販売していないか質問されますね。
使用感としては、タイムラグもなく通常のペダルと同じように使用できます。
ワイヤー方式だとビーターの戻りがの鈍さが気になってしまうので、場合によっては演奏に集中できないかもしれません。
またツインペダルなので安定性が抜群です。ワイヤー方式はワイヤー切れという不安がありますからね。
通常のペダルのようなスムーズな操作性と安定性を求めてる方にはオススメできます。
しかし、そこそこの改造スキルも必要です。改造スキルは高い方だと自覚している僕でも結構苦労しました。
なのでチャレンジするならある程度の覚悟は必要です。素直にワイヤー式のペダルを買う方がいいかもしれません。
それを言ってはこの改造が全く意味のないものになってしまいますけど(笑)。
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